自分に対して情けなく、腹立たしい 蛍を見たのにね

感情って意識して思うものです。どんな感情の下、行動をしていたか振り返って決めるものです。今日のオレは、感情的になっていました。それがどれだけ相手を傷つけたのか。
自室で室内を暗くしたままソファで横になっていると、窓からいろいろなものが入ってきました。外の街灯の灯、竹の笹をざわつかせてそよそよと入り込む涼しい風。それらを身体で感じていました。だけど今日のことを考えると、内面では後悔の念に押し潰されそうでした。いつの間にかオレは目をつぶり、毛布を引っ張りだして被り、外的なものを廃絶していたのです。
口から出た言葉は棘だらけ。もっと言い方があるだろうと。相手のためを思う言い方ではなかった。そう思ってからの行動は早く、すぐに謝りました。許してもらいましたよ。おかげですっきりです。
まぁそんな事もありましたが、二、三年ぶりでしょうか。蛍を見ました。しかも、居間の窓です。家族で夕飯を食べている時に、下の妹が窓の網戸を指差して「あ、蛍だ」と。家族一同箸を置かずに窓を見やると、ポォゥっと黄色く光る点一つ。紛れもなく雄の蛍でした。オレは茶碗を持ったまま窓へゆっくり歩み寄ると、驚いてか蛍は闇の方に溶け込んで行きました。
嬉しかったですよ。綺麗な水が、自然が戻りつつあるのですかね。夕飯が賑やかになったのは言わずとも、想像の通りです。