止まない雨はない

されど、止んだ雨は二度と自分の前には同じ形で現れない。
ついついどれも同じ雨のように感じてしまい、気に留めず、今までいくつもの雨に打たれていました。雨の一言で片付けてしまえば楽だとおもっていたのでしょう。
過ぎ去った雨は、二度と帰ってきません。永遠の別れです。
よくよく考えてみれば、花だって木だって雲だって、生きとし生けるもの、ありとあらゆるものが生滅変化して、一瞬の次の刹那には様態を変えているのですね。
だから、少しでも目に映ったものや、心に響いたものを自分に刻んでいこうと思います。人は無意識にそうしているものですが、改めて念頭に置いてみると、生活の中で目を向けるものが増えてきます。カメラは手放せませんね。
視覚だけではなく、耳に入ってくることも同じ事が言えますね。どこにいたって何かしらの音は耳で聞いています。
経験は大事ってこと。
そして、忘れてはいけないものを作るのではなく、とにかく身に刻もうってことが大事だと思います。
あ、雨は形を変えて、自分の目の前に何度も現れているのかもしれませんね。
水。
身を包んだ雨が体を形成したり、野の花を咲かせたり、川や海を成したり。水は語っています。喜びも悲しみも教訓も。
水溜りを避けるか踏むか、あるいは他の選択を選ぶか、悩みます。