節分ですね

鬼は外、福は内。
豆をまくかわりに、うちは落花生をまきます。床に落ちている落花生を知らずに踏んでしまうと、掃除が大変です。外に抛られた落花生は翌日の朝方になると、カラスか他の鳥が喜んで加えて綺麗にしてくれているのかもしれません。
いつだったか背中に青が映える二羽の鳥を、庭の柿木の枝で羽休みをしていたところを見ました。最初はカワセミかと思ったけど、よくみるとカケスだったのです。ネットでも確かめたので間違いないはず。もっとよく見たかったので一歩前に踏み出すと、当然のように二羽とも飛んで行きました。
去年の秋頃にキツツキも見たなぁ。
車から降りて玄関に向かっていると裏の山の方から「コンコンコンコン」と太く乾いた音が聞こえてきたんですよ。木を棒で打つような音が響いていました。不思議に思い、玄関を素通りして裏山の上り口に出ると、左に傾斜をなぞる様に見上げると見えるボロボロに朽ちている旧家あたりでその音が生まれていることがわかったのです。家の裏手に回り旧家の側面を眺めると、音の主である黒を帯びたキツツキが古い木の電柱につかまり、先が尖がった嘴を電柱目掛けてしたたかに突っついていました。
昔、叔父のへら釣りについていき、釣り場だったダムで聴いたキツツキが成す音は、結局主を目にすることはかった。でも今は目の前にいる。
その驚きと喜びに従順で、暫くキツツキの動作に見惚れていました。それで「このキツツキを写真におさめたい」と思い、急いで部屋に行きカメラを携えてキツツキが見える場所へ行ったのですが、もうどこかへ飛んで行ってしまった後でした。またあの音が聴こえるかもしれないと耳を澄ましていたけど、音も届かない遠くへ行ったみたいでしたね。
チャンスっていつまでも同じ場所に留まらないみたいですよ。それを掴み取りたいのならその時点で自分が持つもの全てで、全力で臨まなければならないんですね。
雪の白が広がる田畑の上に多くの黒いカラスが降り立っていました。遠目でみるとカラス達はもぞもぞしていましたね。群れて何をしていたかわからないけど、一生懸命飛んだり跳ねたりしているように見えたのです。白銀の世界でやけにカラスの黒が際立っていましたよ。オレはそれを尻目に、雪掻きをしていたのでした。